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花嫁の手紙の構成とエピソード




花嫁の手紙/マインドマップ

前回の「花嫁の手紙で心がける4つのポイント」では、ゲストに公開される花嫁の手紙は、自分らしさや分かりやすさが大切であることをお伝えしました。
今回は花嫁の手紙の全体構成と、内容の要となるエピソードを選ぶための手法をご紹介します。

結婚式で花嫁の手紙を披露する時間は、どれくらいだと思いますか?

タイムテーブルでは5分程度と記載されているかもしれませんが、司会者からの案内や出場・退場の時間もあるので、実質は3分程度です。ゆっくりと読むため、原稿用紙2枚分(800字)くらいの内容になります。
これだけの文字数内でゲストへのお礼、両親への感謝、これからの抱負などを入れようとすると、むしろシンプルにまとめるテクニックが必要になります。
そのため、花嫁の手紙のエピソードは多くを盛り込まない方が良いでしょう。

もし、1つの項目にいくつものエピソードを盛り込むと、聞いている人が何の事か分かりにくかったり、説明が多くなりがちです。すると、本当に伝えたい「気持ち」の部分が弱くなり、心に残らない花嫁の手紙になってしまいます。
そこで、今回は様々な思い出の中から珠玉のエピソードを1つだけ厳選するために、考えをまとめる思考法をご紹介します。

ところで「マインドマップ」って聞いたことがありますか?

「マインドマップ」とは、英国のトニーブザン氏が開発した思考技術で、頭の中にあることを可視化するためものです。
「マインドマップ」では、最初に中心にタイトルを書き、放射状に関連する事や連想する事を書き加えていくことで発想を広げていきます。
たとえば、迷路の地図を思い浮かべてみてください。
歩いて探せば道に迷い、行き止まりにあたります。しかし、全体を上から眺めたらどうでしょう?
きっと出口は見つけやすいはずですね。
このように文章の全体を俯瞰して考えることで全体の構成がまとまりやすくなります。


(1)タイトルを中心に書く

まず、1枚の白紙を用意してください。
そして、その中心にタイトルを書いて、丸か四角で囲ってください。
タイトルを中心に書く
今回は花嫁の手紙の構成を考え、エピソードを発掘することが目的ですからタイトルを「思い出と感謝を伝える手紙」としました。



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(2)構成を考える

次に花嫁の手紙を構成するための「項目」を考えます。
一般的な花嫁に手紙の構成に合わせて、5つの項目を考えると以下のようになります。

※父親または母親が他界、別離されている場合は、兄弟姉妹の思い出を入れるケースが多いようです。また、「結びに...」で始まる(5)新郎とその両親へのメッセージは、必ずしも入れる必要はありません。
用紙のタイトルを中心に、その周囲に5つの項目を書き入れます。
構成を考える


(3)エピソードを選ぶ

花嫁の手紙を構成する「項目」は決まりましたか?

項目が決まったら、次はいよいよ物語の核になるエピソードを探しましょう。
例えば「父との思い出」の項目でエピソードを探すなら、「運動会」「キャンプ」「魚釣り」「喧嘩」などのサブ項目を書き出します。

良さそうなサブ項目が、なかなか思い浮かびませんか?

そんな時は、肩の力を抜いてあまり深く考えずに思いつくままに単語を書き出しましょう。

エピソードを選ぶ
サブ項目が出てきたら図のように項目の下につなげていきましょう。
「父との思い出」(項目)の下のサブ項目が、「運動会」「キャンプ」「魚釣り」「喧嘩」ですね。

さらに、サブ項目の下にあなたのイメージを書きましょう。
例)「運動会」のイメージは、「転んで泣いた」思い出や、楽しかった「親子リレー」などがあります。

イメージが膨らんできたら、次のような点に気をつけてエピソードを選んでください。


ここで大切なことは、たくさん思いついたからといって多数のエピソードを盛り込まないことです。
本当にご両親やゲストに自分の想いが届くエピソードを厳選しましょう。


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エピソードを選ぶ例

例をまとめると次のようになります。

項目 サブ項目 イメージ
夏休み キャンプ、魚釣り アウトドア、自然、生物


項目、サブ項目、イメージをエピソードとして短い文章にしてみましょう。
例)

夏休みになるとアウトドアが大好きな父が、キャンプ、魚釣りに連れて行ってくれた。

自然との関わりの中で、美しい景観や生物の多様性など多くのことを学ぶことができた。

このことが現在の仕事を選んだきっかけになった。

生きものに興味を持つきっかけを作ってくれた父に感謝。



このようにして「(2)構成を考える」で選んだ項目ごとにサブ項目、イメージを書き出して想いが込められた花嫁の手紙に仕上げていきます。


実際には、 (1)ご挨拶(2)両親への感謝(5)新郎とその両親への3項目は、定型文が中心になりますので、 エピソードが重要なのは、(3)父との思い出(4)母との思い出の2つの項目になります。

親子の絆が感じられるエピソードが見つかるといいですね。

次回は、「花嫁の手紙の構成例」について、具体的に考えてみたいと思います。
よろしければ、ぜひご覧ください。


作者

めでたい.com Webマスター
小野原秀一

97年に結婚式場から独立後「めでたい.com」を企画・運営。人と環境にやさしい「ソーシャライズ結婚式」の提案や、花嫁のメンタルをサポートする「マリッジブルーの書き込み寺」を主宰する。
著書:「ゲストが感激するオリジナルウエディングの成功術」(小学館)

「花嫁の手紙添削」はじめました。


花嫁の手紙の書き方(目次)



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