特集 間違いだらけの披露宴BGM選び
《結婚直前特集》~披露宴BGMの準備、どうしてますか?~
心に残るシーンには、心に響くBGMが欠かせません。厳粛なシーン、感動的なシーン、ロマンティックなシーン・・・どんなに凝った演出でも、BGMで失敗してしまったら台無しです。ふたりらしい披露宴を目指すならなおさら、ふたりらしいBGMが不可欠ですよね。
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★二人らしさにこだわるなら、絶対BGMもこだわるべき!!
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会場によって、二人の希望を色々取り入れてくれる体制が整っているところはありますが、何しろ音楽を打ち合わせるのはだいたい式の1ケ月~2週間前。つまり準備の忙しさがだんだん骨身にしみてくる時なんですよね。
最初はいろいろコダワリたいな~なんて思っていても、時間的にも気分的にもあまり余裕がない。
そこで会場の担当者の方のアドバイスにそって、結局ブナンな路線でまとまっちゃうケースが多いようなんです。
でも、それはすごく勿体無い!!二人らしい披露宴のためにここまで努力をしてきてるのに、BGMがアリガチなものになってしまったら、オリジナルウエディングも魅力半減です。ぜひここでもうひと頑張りして、オリジナルなBGMで演出をバッチリ仕上げていただきたいなあと思うのです。
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★定番曲じゃつまらない・・・
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ちなみに、会場でよく入場やキャンドルサービスに使う「定番」として用意されている曲といえば、
●ホール・ニュー・ワールド/アラジンより
●トウ・ラヴ・ユー・モア/セリーヌ・ディオン
●ビューティ&ザ・ビースト/美女と野獣より
●CAN YOU CELEBRATE?/安室奈美恵
●花嫁のパパ/花嫁のパパより
などが代表的です。映画ボディーガードのテーマ曲だった「オールウエイズ・ラヴ・ユー」などは、実は別れの歌であるにも関わらず本当によく使われていますよね。定番イコールたくさんの人が使ってるということだから、今まで出席した結婚式などで聴いたことがある曲も多いと思います。
もし、あなたがせっかく二人らしいウエディングを目指しているのであれば、これらの定番曲は避けたいもの。「あ~またこの曲使ってる」って思われてしまったら、オリジナルウエディングも台無しですから・・・。
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★実践!オリジナルなBGM選曲の極意
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さて、ではひとつ頑張ってオリジナルな選曲をしてみようという場合、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?いくつかのポイントをご紹介します。
1.「これだけは取り入れたい!」というものがあるかチェックたとえば『二人でよく聴いたマライアキャリーの曲をどこかで入れたい』とか『お色直し入場の時に、友達にピアノを弾いてもらう』など、全体の構成の中に必ず取り入れたいものがあるかどうか、あらかじめ整理しておきます。
2.全体のイメージを決める
全体の雰囲気をどうしたいのか、考えます。会場の雰囲気に合わせるのもいいですし、二人が好きな音楽のジャンルを設定するのもいい。決まりにくいようであれば『海』とか『雪』とか『赤』とか『青』とか、何でもいいからひとつテーマを設定するとスムーズにいく場合もあります。
また、1で決めた「どうしても取り入れたいもの」にヒントを得て、そこから音楽のジャンルを合わせていくと全体のバランスが良くなります。とにかくここでは想像力を膨らませることが大切!!!
(テーマ設定の例)
・ロマンティックな洋楽バラードで統一
・二人が好きな映画音楽で統一
・ディズニー音楽で統一
・二人が好きなヒップホップを取り入れる
・ボサノヴァやサンバで陽気でおしゃれに
・二人が好きなアーティストの曲で揃える
・夏をイメージさせる曲で統一
・白をイメージして選曲 ・・etc
3.式次第を確認
どんな場面でBGMが必要になるのか、披露宴の式次第によって違います。全体でどれだけのBGM量が必要なのか、会場の担当者と相談&確認しておきましょう。
4.使いたい曲をおおまかに決める
まず、1で決めた「どうしても取り入れたいもの」をどこに入れるかを一番先に決めます。その次に、場面ごとにおおまかに曲をセレクトしていき
ます。
☆★☆サウンド&ワーズスタジオ秘伝!
他では教えてくれないBGM選曲のコツ☆★☆
新郎新婦入場>>>頭の部分にインパクトと広がりがある曲を選ぶと、扉が開いた瞬間にBGMも盛り上がるのでGOOD。ゆっくり歩いて入場するためリズミカルな曲は歩調とアンバランスになってしまうので注意。
ケーキ入刀>>>ナイフが入ったタイミングでボリュームを上げるので、どこでボリュームが上がってもおかしくない曲をセレクトして。静かな出だしの曲はあまり似合いません。実際にボリュームを上げ下げして確かめてみましょう。
中座>>>新婦だけの退場、あるいは新郎だけの退場となるので、あまりこだわらず自由に選曲しても大丈夫。ちょっとアソビたい場合はここで冒険しましょう。
色直し入場~キャンドルサービス>>>最もロマンティックな曲をもってくるべき。テーブルを回る長さも考慮して曲を選ぶのが大切。もしできるなら、次の曲との間をミックスしてBGMが途切れないようにできればBEST!
祝電披露~花束贈呈>>>司会者が女性の場合、女性ボーカルの曲だと声が重なってしまい聞き取りにくいことがあります(男性の場合は意外と大丈夫)。一番いいのはオルゴールやインストウルメンタルの曲。
退場>>>新しい人生のスタートをイメージして明るめの曲を選ぶと、清々しい披露宴のしめくくりになります。暗すぎる曲や、あまりリズムの激しい曲は適しません。
5.全曲を決定する
場面の所要時間の約2倍の長さぶん選曲しておくことをお薦めします。長引いた場合、音楽が止まってシ~ンとならないために・・・。
6.テープを編集する
場面ごとに1本のテープに編集します。間違いを防ぐため、B面は使わずA面のみに録音しておくと確実です(通常の披露宴の場合、全部で10本程度になるでしょう)
テープごとに番号と曲目のインデックスをつけておけば完璧。最後に一度通して聴いてみて編集ミスがないかチェックするのを忘れずに。
PRoFiLe.....TAKE ONE DiReCToR KaYoKo KoN
ディレクタープロフィール コン カヨコ
某大手ゲームソフトメーカーに入社後、グラフィックデザイナーを経て、
サウンド部門に配属。ゲームサウンドディレクターとして数々の大ヒット
ゲームを手掛ける傍ら、選曲、Webデザインの分野にも力を発揮する。
のちに独立し、選曲家、コラムニストとして奮闘中。クラブDJ経験もアリ。
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